Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme
気違いや変質者の仕業なら四年もつづくはずはなく、それに一夜に数ヶ所から数人の手で火を発することも考えられません。その間にお雪は両親を救いたさの一生懸命と、持って生れた聡明さで、平次の良い相談相手になりました。一方、ガラッ八の八五郎は自分の付けた目星が外れた不面目さを忘れて、これも精いっぱいの活動です。こうなると、三輪の万七に手柄を横取りされたのがとんだ仕合せになりそうです。
春から夏へ――、何の事件もなく過ぎました。切支丹の大検挙があると、不思議なことに火事騒ぎもピタリと止んで、一時は「それ見るがいい。やっぱり切支丹の仕業だったのだ」と思わせましたが、それがあまり現金すぎたのと、一二ヶ月経つと放火癖の付いた曲者どもが、我慢ができなくなったものか、以前よりも猛烈な放火が始まったので、わけもなく切支丹にかかる疑いは晴れ、七十八人の転び切支丹は、三月経たぬうちに悉く赦されてしまいました。
赦されるまでには、寺社と町方との間に幾度か交渉を重ね、七十八人悉く転宗者で無害この上もないと判った上、銭形平次の働きで、いろいろ放火と関係のないことが明らかにされ、そのうえ笹野新三郎などの表立った運動が奏効してかつての元和九年の獄を再びしないよう、人心安定のために赦し放たれたと言った方が適当かもわかりません。