Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Lesen Sie 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.593 Zeichen · 325 Bildschirme
「全部の中でいちばん下手だろう」
「そや、そや。いちばん下手や」
「酋長の娘」が済み、あと五つ六つの仮装行列があってから、寮生の嵐踊が行われた。百人ほどの寮生はいずれも赤い褌一つの裸で、鐘や金盥や太鼓をそれぞれ持っていた。群衆の垣を押しのけて、その行列がぞろぞろ寮から出て来るのを見た途端、豹一はわざとらしく眼をそむけた。彼等がいずれも見物の視線に芸もなくやに下って、蛮カラ振りの効果を見物の物珍しそうな眼つきで計算していると思ったからである。
(あの仮面のような笑い方はなんだ? 彼等は観衆の拍手が必要なのだ!)
ここでも豹一の批評は苛酷だった。しかも、豹一こそこれまで観衆の拍手を必要として来たのではないか。そういう自分には気がつかなかった。
――デカンショ、デカンショと半年暮す、ヨイヨイ……。
嵐踊がはじまったとき、赤井が教室へはいって来た。
「君は……?」出なかったのかと訊くと、
「風邪ひくとつまらんからね。それにこんな痩せた体をさらけ出せるか」と赤井は言った。
やがて、仮装行列が全部済み、教授の投票による成績が発表された。「酋長の娘」はビリから二番目の成績だった。