Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

中川も一々賞翫して自分の主張せし五味の調和説が迫々行われんとするを悦び「小山君、支那人の五味調和説も段々研究してみると西洋の生理学に暗合しているから妙だね。生理学上で食物を消化するのは五つの液だ。第一が唾液、第二が胃液、第三が膵液、第四が胆汁、第五が腸液さ。その中で唾液と膵液と腸液の三種が米や麦のような澱粉質を消化する。胃液と膵液と腸液との三種が肉類のような蛋白質を消化するし、膵液と胆汁との二種がバターのような脂肪分を消化する。唾液は口から出てアルカリ性だから鹹い味だし、胃液は酸いし、肝臓から出る胆汁は苦い。膵液と腸液はどんな味だか知らんけれどもとにかく五種の液が消化する処へ五種の味を喫するのは自ら暗合しているね。この原則で見ると肉類は重に胃で消化され穀物は重に腸で消化されるから日本人のような穀食人種は腸の長さが平均三十尺あって西洋人よりもよっぽど長くかつ太いそうだ」主人「日本人の中でも大原君の腸なんぞは特別に長くって太いだろう。大原君の腹の太鼓然たるは胃袋が大きいばかりでなく腸も特別に大きいのだ。胃腸跋扈して腹中の天地を横領するかなアハハ、時にその大原君はどうしているか、そろそろ出掛けてみよう」