Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
大原足を停め「ヤアお早う、諸君はナゼ僕の顔ばかり見て笑っています。顔に何かついていますか」書生の一人「アハハついていますとも、絶世の美人がついています。しかもその名をお登和さんという美人が」大原眼を円くし「ナニお登和さん、どうしてそれを知っているだろう」書生「知っているから不思議でありませんか。コレお登和、林檎の何とかを拵らえてくれ、豚のお刺身が食べたいなんぞは安くありませんね」大原いよいよ驚き「それは全体どうしたのです」書生「どうしたにもこうしたにも昨夜の寝言というものはありませんでしたね。宵から朝まで寝言の言い続け、コレお登和こうしてくれ、ソレお登和ああしてくれとお登和さんという名が百遍も出ましたろう。貴君は食気一点張で女なんぞは振向きもしないと思ったら油断がなりません。そのお登和さんと言うのは何です、お嫁さんの候補者ですか」と言われて大原急に間が悪く「イヤどうもとんだ処を聞かれましたな。そんな寝言を言ったかしらん」書生「言わなければ僕らが知ろうはずもない。よほどの御熱心ですな。貴君の顔の前にお登和さんという人の姿がブラ下っていましょう。真直に白状なさらんとこの関門を通しませんよ」