Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lisez 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) de 小酒井 不木 (こざかいふぼく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 140 caractères · 396 écrans

Aozora Bunko

「平岡君は何をしに出かけたね?」

「散歩してくるといって十一時頃出かけました」

「君は昨晩小石川に人殺しのあったことを知って居るか?」

「存じません」

「平岡君は丁度人殺しのあった時分に、その附近でつかまったが、着物に血がついて居たので犯人嫌疑者になったのだよ。君には何か心当りでもないか?」

「殺されたのはどんな女です?」と、聊か興奮した口調で鬼頭はたずねかえした。

この時警部の眼は急に輝いたが、黙って朝井刑事に命じて、被害者の死顔の写真を取寄せ、鬼頭に示した。

「この顔に見覚えはないかね?」と警部は相手の顔をチラと見て訊ねた。

「ありません」

「よろしい。暫くの間あちらに控えて居てくれたまえ」

「平岡君が居たら逢わせて下さい」

「今はいけない」

鬼頭が退くと鑑識課の男がはいって来て、平岡の袖について居た血は人間の血である旨を告げた。

「朝井君どう思う?」

「血のことですか?」と刑事は突然の質問に面喰ってたずね返した。

「いや、この二人がこの事件に関係があるかないかということさ」

「それは先ず女の身許を知らねばなりません。そして二人がその女を連れて居たかどうかをつきとめねばなりません」