Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

ここらは名うてな盗人の巣だ。それとも命の捨て場にでも困っているのかね」

「冗談ではない――」と、盧は言った。「命あっての物種だろうではないか。どこか無事な所へ着いて、ひとまず宿をとりたいのだが」

「そいつは生憎だ。ここらには旅籠もねえ。本街道へ出るまでにしても、三十里は軽くあらあ」

「駄賃はいくらでも出そう。舟で渡してくれないか。灯のある岸まで」

「乗ンなせえ。その代り銭十貫、銀でもいい、前払いで貰おうか」

盧はほっとした。過分な礼を見たせいか、船頭の櫓は気持ちよく水を切る。たちまち芦の洲を幾めぐり、水上十数町も漕ぎ去り漕ぎ来ったと思われる頃――ふと、べつな小舟が行くてに見えて――上には二ツの人影、ひとりは長い水竿を手に唄っていた。

本は嫌いで

詩も知らず

虎のさし身に

茶わん酒

飽きりゃ水滸で

鯨釣る

美い声なので凄味があった。わけもなく盧はハッとした。いや何を思うひまもない。芦の叢からまたも一舟が漕ぎすすんで来る。そしてそれにも二人の男がみえ、ひとりの男がこう唄う。

おまえ待ち待ち

芦の花

色香はないが

欲でもない

梁山泊の上段に

すえてみたさの玉麒麟

つづいてまたも同じような一艘が漕ぎ寄せて来た。