Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
といったとたんに、李小二はぎょっとした。どうも都で見た顔だと思ったら、その赤っ面のほうは、たしかに高大将軍家の副官陸謙。
はて、こいつア何か? ――と直感したので、女房を客のおあいそに出し、酒、料理などの註文を聞いたり、それとない雑談を、厨房窓からきき耳たてて窺っていると、やっぱり開封弁だし、またしきりに高将軍だの、高家だのという囁きが飛びだしてくる。
それはまだいい。ところが、そのうちにだ、
「――おい、店のおやじ、途中から使いは出してあるが、やがてほどなく、牢城営の管営(奉行)と差撥(牢番長)がこれへ見えるんだ。そしたら、後の客は、入れてはならんぞ。店は買切りにしてやるからな」というご託宣。
果して、まもなく、管営と差撥がやってきた。
料理を増し、酒を加え、しばらくは、さり気なく飲んでいる様子だったが、そのうち笑い声もやみ、急に、ひっそりしてしまった。
李小二は、女房の尻を突ッついて、耳打ちした。彼女は眼でうなずいて、そっと、料理場と店の境にたたずんで、聞き耳を澄ました。奥では李小二が、眼を凝らしている。そのうちに、女房の腰から足の辺がわなわな慄えだしてきた……。