Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

朱同が、道は三つあるといったのは、じつは嘘なのだ。一手の人数を裂いて自分の手に持ち、なるべく、晁蓋の退路を都合よくしてやろうという考えで、わざと一所にとどまらず、ただ、右往左往を見せていたまでである。

ところで、当の晁蓋はといえば、この時まだ奥の一房を出ていず、下男や壮丁に命じて、わが家の諸所に火を放ち、

「これでいい! さ、公孫勝、運を天にまかせて出かけようぜ」

と、内から横窓を破って躍り出し、土塀を越えて、外を望んだ。

ふと、裏門の方からその影をみとめた朱同は、

「やっ、西側の土塀が怪しいぞ。そっちへ廻れ」

と、逆な方角へ同勢を向け変え、そこへ来るとまた、わざと仰山な地だんだ踏んで、

「さては、表門の方か。それっ、表の村道へ出ろっ」

と、命令した。

だが、こういう場合の願いと、出る目とは、とかく皮肉な賽コロの裏目が出る。東側の路次から脱兎のごとく馳けてきた晁蓋と公孫勝の影を、はからず朱同も見たし、朱同の手勢も、ばッたり、行き会ってしまったのだった。

「いたぞっ。逃がすな」

もとより部下の捕手は何も知らない。追われる晁蓋もまた、知ろうはずはない。ぜひなく野太刀を抜き払って、