Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
四
民部のこころは躍っていた。けれどもうわべはどこまでもぼんやりに見せて、たえず、船中に目をくばっていたが、どうもこの船にはそれらしい者を、かくしているようすが見えない。で、いちじはちがったかと思ったが、梅雪をおとずれたという事実は、どうしても、民部には見のがせない。
船は、その翌日、闇夜にまぎれて、堺の沖から、ふたたび南へむかって、満々と帆をはった。
四
伊那丸は、日ならぬうちに気分もさわやかになった。それと同時に、かれは、生まれてはじめて接した、大海原の壮観に目をみはった。
ここはどこの島かわからないけれど、陸のかげは、一里ばかりあなたに見える。けれど、伊那丸には、龍巻の手下が五、六人、一歩あるくにもつきまとっているので逃げることも、どうすることもできなかった。
「ああ……」忍剣を思い、咲耶子をしのび、龍太郎のゆくえなどを思うたびに、波うちぎわに立っている伊那丸のひとみに涙が光った。
「なんとかしてこの島からでたい、名もしれぬ荒くれどもの手にはずかしめられるほどなら、いッそこの海の底に……」
夜はつめたい磯の岩かげに組んだ小屋にねる。だが、そのあいださえ、羅刹のような手下は、交代で見張っているのだ。