Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 866 caractères · 318 écrans

Aozora Bunko

「野郎ッ、何がとうとうだ、――昨夜この娘に、小っぴどく振り飛ばされたっていうじゃないか。お前がやらなくて、誰がこんなに虐たらしい事をするものか。よくその怨めしそうな顔を見ておけ」

死んだお駒の肩を取って後ろへ引くと、血の気のうせた真っ白な顔は、ガクッと上を仰いで、ちょうど新吉の顔とピタリと合いました。蝋のような透き徹る娘の顔には、不思議なことに、何の怨みも驚きもなく、幸福な思い出し笑いが浮んでいそうで、かえってゾッとさせるものがありました。

「お駒」

新吉は一歩近づきました。が、次の瞬間、恐ろしい激情がこみ上げたように、火鉢越しに這い寄って、その真っ白な死に顔へ、自分の顔を寄せようとするのです。

「巫山戯たことをしあがる。――手前なんかに馴々しい事をされちゃ、お駒が浮ばれめえ。来あがれ」

パッと縄尻を引くと、新吉は操り人形のように、ヨロヨロと立上がって、声もなくさめざめと泣き出すのでした。

「この切出しは手前のだろう。版木屋か、彫物師でもなければ使わない道具だ。柄に籐を巻いて、端っこに(新)という字が書いてある」

お駒の背から抜いた血染の切出し、紛れもなくそれは、新吉の仕事場から持出したものです。