Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 866 caractères · 318 écrans

Aozora Bunko

永代まで行くと、後ろから影のごとく跟いて来る、子分の八五郎に気が付きました。

「帰れと言えば帰りますがね、親分、あっしがいなきゃア不自由なことがありますよ」

八五郎の大きな鼻が、浅い春の風を一パイに吸って悠々自惚心を楽しんでいる様子です。

「馬鹿、大川の鴎が見て笑っているぜ」

「鴎で仕合せだ、――この間は馬に笑われましたぜ。親分の前だが、馬の笑うのを見た者は、日本広しといえども、たんとはあるめえ」

「呆れた野郎だ、その笑う馬が木場にいるから、甲州屋へ行くついでに案内しようという話だろう、落はちゃんと解っているよ」

「へッ、親分は見通しだ」

八五郎はなんとか口実を設けては、親分の平次に跟いて行く工夫をしているのです。

木場へ行くと、町内大きな声で物も言わない有様で、その不気味な静粛の底に、甲州屋の屋根が、白々と昼下りの陽に照されておりました。

「お、銭形の」

何心なく表の入口から顔を出した洲崎の金六は、平次の顔を見ると、言いようもない悲愴な表情をするのでした。

「ちょいと見せて貰いに来たよ、八の野郎の修業に――」

平次はさり気ない笑顔を見せます。

「笹野の旦那の言い付けじゃねえのか」