Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 866 caractères · 318 écrans
二
「とんでもない、旦那は兄哥の腕を褒めていなさるよ、年は取っても、金六のようにありたいものだって」
「おだてちゃいけねえ」
金六はようやくほぐれたように笑います。近頃むずかしい事件というと、八丁堀の旦那方が、すぐ平次を差向けたがるのは相当岡っ引仲間の神経を焦立たせていたのです。
「俺の手柄なんかにする気は毛頭ねえ。どんな事だか、ちょいと教えて貰えめえか」
「それはもう、銭形のが智恵を貸してくれさえすれば、半日で埒が明くよ。証拠が多過ぎて困っているところなんだから」
根が人の良い金六は、自分の手柄にさえケチを付けられなければ――といった心持で、気軽に平次と八五郎を案内しました。
店の中は、ムッとするような陰惨さ、この重っ苦しい空気を一と口呼吸しただけで、人間は妙に罪悪的になるのではあるまいかと思うようです。
二
木場の大旦那で、万両分限の甲州屋万兵衛は、今朝、卯刻半(七時)から辰刻(八時)までの間に、風呂場の中で殺されていたのです。
取って五十、江戸一番の情知りで、遊びも派手なら商売も派手、芸人や腕のある職人を可愛がって、四方八方から受けのいい万兵衛が、場所もあろうに、自分の家の風呂場で、顔を洗ったばかりのところを、剃刀で右の頸筋を深々と切られ、凄まじい血の中に崩折れて死んでいたのです。