Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 866 caractères · 318 écrans
六
「三百両はどこへやった」
「そのうちに兄が殺されて、家中が騒ぎになりました。金を持っていると疑われる基ですが、私が出掛けるわけにも参りません。工夫に余って、口の堅い、一番小さい小僧に八幡前まで持たしてやりました。――金を取出したのは悪うございますが、兄を殺めるような私ではございません」
何ということでしょう。平次の明智を働かせるまでもなく、たった十九のお藤が、即座に伝之助に掛る疑いを解いてしまったのでした。
次は、誰でしょう。
六
「親分、この野郎が逃出しましたよ」
ガラッ八の八五郎が、番頭の襟髪を取って引立てて来たのはもう申刻(午後四時)を廻る頃でした。
「何だ、文次じゃないか」
金六は飛付くと、八五郎の手からぎ取るように、その顔を挙げさせます。
「…………」
青いやるせない顔と、狐のようなキョトキョトした態度は、金六の心証を、最悪の方面へ引摺り込みます。
「どこへ逃げる積りだ、――手前覚えがあるだろう」
「…………」
「白状して、お上のお慈悲を願え、馬鹿野郎」
金六の腕は、腹立紛れに、文次の胸倉を小突き廻します。
「私は何にも知りません」
「知らない者が逃出すかい、太い野郎だ、――着物の血を洗ったと聞いたときから変だとは思ったがまさか逃出すとは思わなかった。