Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 725 caractères · 298 écrans
二
、念入りに磨いていたのでした。
十八の娘盛り、恵まれざる恋の狩人達はその辺にウジャウジャしているのですから、この娘にはねられたのを縛る段になると、飯田町だけでも若い男の珠数が出来そうです。
二
「親分、凄いの何のって、あっしもこの年になるが、まだあんな虐たらしいのは見たこともねえ」
「この年ってほどの年かい。八、手前は一体幾つになるんだ」
「まだ三十になるやならず――で」
「馬鹿だなア。そんな調子だから、女房になり手がねえ」
捕物の名人銭形平次は、子分の八五郎の報告を聴いて、こんなチャリを入れながらも、真剣に考えている様子でした。平次は古文真宝な顔をして、物々しく考え事をするといった、重っ苦しいことは大嫌いな質の人間だったのです。
「型のごとく検屍が済んで、第一番に三助の丑松、丁子湯のお神、死骸を最初に見つけたお六――などが、順々に番所に喚び付けられた。お調べは同心の大崎鉄之進様、二合半坂の市蔵親分が脅かしたり、すかしたり、小半日揉んだが下手人の見当もつかねえ」
「番台には人が居なかったんだね」
と平次。
「昼は場所柄で、安旗本や御家人の外には滅多に客がないから、人の影がさすまで、お神さんは奥で冬仕度の解き物か何かやっていますよ」