Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 725 caractères · 298 écrans
八
「御用ッ」
続いて飛付く十手、左手業ながら、半蔵の一刀を絡み取って、痛烈に体当りを一つ。
「あッ」
縄はもう、その手首に掛っておりました。
八
「親分、何を考えているんで?」
ガラッ八の八五郎は、慰め顔にやって来ました。藤助と岩根半蔵が縛られてから五日、平次はこれほどの手柄にも慢ずるどころか、神田の家に引籠って、人に顔も見せなかったのです。
「大縮尻だよ、八。福島嘉平太を殺したのは、どうも岩根半蔵じゃねえ」
「それはまたどういうわけで? 親分」
ガラッ八は膝を進ませました。
「なるほど、三千両の小判は、岩根半蔵の家から出て来た。藤助の拵えた偽刻印まで捺してある、――金蔵に入って小判三千両と、宝物を盗んだのは、岩根半蔵に相違あるまい。福島嘉平太はそれを嗅ぎ付けて跡を追い、星野門弥は嘉平太を疑ってそれを追った」
「…………」
「狸穴に落合って暮すうち、福島と岩根は折合をつけた。藤助という鋳掛の心得のある下男にタガネを拵えさせ、未刻印小判にタガネを入れて、三千両を半分ずつわけることにした、――それは岩根半蔵も白状している」
「…………」
「ところが、岩根は福島嘉平太に半分やるのが惜しくなった。