Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 106 caractères · 292 écrans

Aozora Bunko

この暮のくり廻しが付かないから、吉原へ身を売れと言われると、いやとは申されません」

「…………」

「どうぞ殺して下さい。生きていても望みのない身体、小さい時死に別れた、真実の両親のところへ行くのが、せめてもの望みでございます」

顔を挙げた娘、涙はもう乾いておりますが、月の光に洗われたようで、その美しさというものはありません。せいぜい十八九にもなるでしょうか、言いようもなく哀れ深い姿です。

「とんでもねえ、身売りがいやだから死ぬというのは、若い者には無理のないことだが、どうせ金で済むことなら、何とか話し合いも付くだろう。ほんの少しばかりだが、これだけでも、持って行くがいい」

ガラッ八は懐中から羅紗の大紙入を出すと、その中から一分二朱と六十八文の全財産を懐紙に捻って、娘の懐中に押し込みました。

「でも、私の身の代金は、年一杯で手取り三十五両と、女衒が決めて行きました」

娘は少し困った顔を挙げます。

「なるほど、三十五両と一分二朱六十八文じゃ少し違いすぎる、――こうしようじゃないか、俺がこれから叔父さん叔母さんに逢って、この暮に入り用の金が、掛値のないところいくらか訊いて、それだけ工面してやろうじゃないか」