Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 106 caractères · 292 écrans

Aozora Bunko

四

煙のごとく消えた三千両の行方が判れば、自然和助殺しの下手人も知れるでしょうが、それが、容易に判りそうもないのです。

四

「親分、大変な事になりましたね」

ガラッ八はその時やっと顔を出しました。

「八、様子を聞いたか」

「ヘエ――、あの釜吉とすっかり仲が好くなりましたよ。あんな面白い男はありゃしません。訊かない事までみんな饒舌ってしまいます」

「お前とは反りの合いそうな人間だ」

平次は苦笑いしました。長い顔と、抜群のノッポと、出来の悪い神田っ子と、日当りのよくない深川っ子と、江戸の人間にもこんなのがあると思うだけでも、ひどく頼もしくなります。

「笑ったもんじゃありませんよ。大きい声では言われないが、――例えば、殺された和助と、お妾のお妻とはとんだ好い仲だったなんて事は――」

「シッ、小さい声で物を言え」

平次もそれは察しておりました。主人の又左衛門が、死んだ和助の非難めかしい口吻を漏らした時の、お妻の剣幕というものはなかったのです。

「親分は気が付いていなさるんで――」

「そんな事はどうでもいい、三千両の行方を捜すんだ」

「ヘエ――」

「三千両といや大金だ。持ってみた事はねえが、一両四匁ずつとして、風袋抜きでも十二貫、生優しい人間じゃ持運びの出来る荷物じゃねえ」