Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 562 caractères · 291 écrans

Aozora Bunko

「まア勘弁しろ、手前も盲目の真似なんかしたのが悪いんだ――平次のした事が気に入らなきゃア、坊主になって謝る」

「本当か」

「本当とも、坊主――」

フト平次は手を休めました。

「どうした、平次」

笹野新三郎も何となく気が気じゃありません。

「あっ、解ったッ――今度は逃さねえぞ」

言い残して平次は、疾風のごとく駆け出したのです。続いて忠実なガラッ八。

庚申横町まで来ると、平次はピタリと立止りました。

「八」

「ヘエ――」

「命がけだよ」

「…………」

八五郎のガラッ八は、黙って点首きました。そこからお妾のお糸の家まではほんの五六間。

「今晩は」

「どなた?」

下女のお喜代の開けた格子の中へ、平次は一文字に駆け込んだのです。

「千里の虎、御用ッ」

「何をッ」

立上がったのは、大黒頭巾を耳まで冠った宗匠の鶯谷と、妾のお糸でした。

「何をしあがる」

後ろから平次へ飛付いたのは、下女のお喜代、非凡な力に、平次も思わずたじろぎます。

「これでも食らえッ」

鶯谷はどこから出したか、匕首を閃かして真一文字に平次の胸倉へ、それは実に危機一髪という際どさでした。

「親分、危ないッ」

飛込んだガラッ八、絡み付くお喜代に手が伸びると、平次はそれに引かれるように、わずかに身をかわして辛くも匕首の尖を除けます。