Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 562 caractères · 291 écrans
「馬鹿ッ。もう免れぬところだ、神妙にしろ」
左手で面をかなぐり捨てると、言うまでもなく、銭形の平次、市五郎を膝の下に押えたまま、こう続けました。
「俺は昨夜のうちに縛ろうと思ったが、少し腑に落ちない事があって、お前の様子をもう一日見ることにした。お前にはどう考えても、お春を殺す怨みも、お勢に罪を被せる怨みもないはずだと思ったからだ」
「…………」
「ところが、お前は潮吹の面を冠って、滅茶滅茶に踊っているくせに、面を剥いで見るといつでも泣いていた。それからお勢がガラッ八に引立てられると、気違いのように踊り出した。あれはどういうわけだ」
「知らない知らない。俺にはそんな覚えはない。何を証拠にお春を殺したなんて、言い掛りを付けやがるんだ」
市五郎は猛然として突っ掛りましたが、平次は、静かに市五郎を引起して、
「そんな事を言ったって、免れようはない。市五郎、俺は無闇に人を縛らない事を、お前も知っているだろう」
「証拠を見せろ、証拠を」
市五郎はなおもたけり立って、平次の言葉を耳にも入れません。
「俺は、あの時手拭を二筋ずつ比べて行ったんだ、お前気が付かなかったろうが――、すると、お前の手拭は一寸ほど短かった。