Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 179 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

「ね、朱房の親分、井戸へ飛込んで死ぬ気なら、何も痛い思いをして、眼なんか突かなくたっていいでしょう」

「何?」

「それに、商売柄、縄にも庖丁にも不自由があるわけはねえ」

八五郎は少し調子に乗りました。さすがに死体には手は着けませんが、遠方から唇を尖らせ、平次仕込みの頭の良いところをチョッピリ聴かせます。

「手前は何だ」

「ヘエ――」

「どこから潜って来やがった」

源吉の調子は圧倒的でした。

「神田の平次親分のところに居る八五郎で、ヘエ――」

「ガラッ八は名乗らなくたって解っているよ、その長い顎が物を言わア、看板に偽りのねえ面だ」

「ヘエ――」

「俺が訊くのは、どこから何の用事で来たか――てんだよ。ここへそんな顎を突っ込むのは縄張違えだろう」

「朱房の親分、決してそんな訳じゃありません。平川天神様へ朝詣りをして、三丁目へ通りかかると町内中の噂だ。知らん振りもなるまいと思うから、ちょいと顔を出したまでで」

「面だけで沢山だ。口なんか出して貰いたくねえ」

「相済みませんが、親分、どう見たってこれは自害じゃありません。自分の手で、眼玉へ畳針を三寸も打ち込めるもんじゃありませんぜ」