Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

「この辺でよかろう。駕籠とめい!」

同時に二挺の駕籠が下り、タラタラと一同居並んだ。カタンという戸の開く音、一挺の駕籠から現われたのは、緋の衣にときん篠懸け、羽団扇を持った人物で、天狗の面をかぶっている。すなわち僧正天狗である。据えられた床几に腰を下ろすと、まず悠然と見廻した。

「江戸を離れる数里の山間、おそらくあたりに人もあるまい。連判状を読み上げい」重々しい声でいったものである。

「はっ」というと一人の天狗、髪は総髪、法眼袴、威風あたりを払うのが、スルスルと前へ進み出たが、懐中から巻物を取り出した。

と、スッ――と上へ持ち上げ、徐々にキリキリと巻きほぐす。と、読み出したものである。

「それ人は天地の精、人ありて万物備わる。この上に立って支配するもの、みかどにあらずんばあるべからず。わが日東扶桑国、いにしえより上帝臨幸し、教えを垂れ、神を敬い、下を恵み、皇統連綿、無窮に伝え、国は神国、仁義堂々、諸域にまさる。中古代わって政をとるもの、源家以来将軍と称す。その威年々盛んにして、あえて朝威を傾けんとす。これ尊王の大義を忘れ、人臣の礼を欠きたるもの。しかも驕慢四民を悩まし、下苛政を恨まざるなし。