Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

日をかさねて、泰州に入る。

四山六岳のお社廟を彼方に、泰山街道はもうえんえんと蟻のような参拝者の流れだった。多くは相撲の噂でもちきりである。そして麓町まで来ると「太原之力士、天柱任原、茲有」と大幟が立ててあり、幟の下には「拳ハ南山ノ虎ヲ打チ。脚ニ北海ノ蒼龍ヲ蹴ル」と二行に書いた立て札まで建っている。

「ちッ、目ざわりな……」

と、燕青は札を引ッこ抜いて、発矢と、かたわらの岩へ打つけて、叩き割ってしまった。

「やあ、たいへんだ。えらいことをしやがったぞ」

「ことしは、札を叩き割った相手が出てきた」

この噂は、嵐のように、大岳じゅうの人から人へつたわった。

それも、どこ吹く風かの顔をして、燕青は一軒の講中宿に寝ころんでいた。

初めからの条件なので、李逵は病人をよそおって、頭から夜具をかぶったままで口かずも余りきかない。そして相撲の当日も、一切、見物の中でおとなしく見ているという約束なのだ。

そこへ、どやどやと近づいて来た大勢の足音と共に、案内して来た宿の番頭らしいのが、

「へい、へい。関取のお弟子さんがた。その、腰に柄太鼓を挿した若い旅商人というのは、この部屋のお客でございますがね」