Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
「言いたいことがあるなら、両名とも、青州御奉行の慕蓉閣下のお白洲でいえ」
「あいや」
花栄は満身の怒りをこめ、
「片手落ちだ。なぜ劉高には手もくださんのか。慕蓉閣下直々のお調べは大いに望むところだ。しかし、われらばかりをこの縄目とは心得ぬ」
「だまれっ。鎮台の武官たる公職にありながら、密かには、清風山の賊と好誼を通じ、軍を私兵化して、人民の財をしぼり上げるなど、平素のことは残らず慕蓉閣下のお耳にも入っているのだ。――何よりの証拠は、その賊魁の男を見たとたんの貴さまの顔にも現われていた。――それ者どもこの両名を、用意の檻車へすぐ打ち込め」
二輛の囚人車は、すでに営庭の一隅に支度されてあったのだ。そして、せっかくの午餐の卓は、それから後、黄信とその幕僚とまた劉高とが、わが事成れりと、杯を上げあう談笑の座と変っていた。
「オオまだ春先だから日は短い。こうしても居られまいて」
すぐ黄信が立つ、幕僚は出発を部下へ命じる。
いざとの立ち際にも、劉高はそっと一嚢の沙金を袖の下へつかい「諸事、よろしく」と黄信の沓をも拝さんばかりな媚び方、ともに、青州行きの列に従った。――すぐ鼓楽、角笛のうちに官兵の旗は列をととのえ、二輛の檻車を中にくるんで鎮台大門から整々として出て行った。