Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
「これは、方丈さま。ようこそおせわしいなかを」
「おお、ご隠居か。いつもお変りのうて」
轎の内から立ち出でた主僧は、まだ三十そこそこか。ぷーんと、麝香松子の香が立つ剃りたての青い頭から、色の小白い唇もとすこし下がったところの愛嬌黒子など、尼かとも見紛うばかりな美僧であった。
「さ、どうぞ……、どうぞこなたへ」
「ご隠居。珍らしい物でもありませんが志ばかりです。どうぞ王押司のお供え物に」
「おおこれは、貴重な香苞やら京棗やらで……。石秀さん、さっそくご霊前へ」
「はい、はい。お茶もただいま、いいつけます」
石秀がそれを持って、奥の法要の間へ急ぎかけると、二階の階段から、花兎の刺繍の鞋に、淡紫の裳を曳いた足もとが、音もなく降りて来て。
「あら、秀さん。それいただき物なの」
「義姉さんですか。あちらへもう、ご方丈さまがお越しになっておりますよ」
「いま行くのよ」と、巧雲はどこやら容子が浮々している。法事姿なので、強い色彩や濃粧は嫌っているが、一点の臙脂は唇に濃く、ほんのりと薄化粧を刷いた白珠のおもむきが、むしろ日頃の艶姿よりはなまめかしい。
「どれ。ちょっと見せてよ、それ」