Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

竹童は観念してしまった。

ままよ、どうにでもなれ、お師匠さまからいいつけられた使命は、もう十のものなら九つまでしとげたのもどうよう、呂宋兵衛の手下につかまって、首をはねられても残りおしいことはないと思った。

「じゃ、どうしろっていうんだい」

おのずから、声もことばも、大胆になる。

「その手をはなしてしまえ」

「手をはなせば、ここから下まで、まッさかさまだ」

「いや、おれがこう持ってやる」

下の者は背をのばして、竹童の腰帯をグイとつかんだ。もうどうしたってのがれッこはない、竹童は、運を天にまかせて、棟木の角へかけていた手を、ヒョイとはなした。

「えいッ」

はッと思うと、竹童のからだは、望楼台の上へ鞠のように投げつけられていた。覚悟はしていても、こうなると最後までにげたいのが人情、かれは、むちゅうになってはね起きたが、すかさず、いまの男が、上からグンと乗しかかって、

「まだもがくか!」

と手足の急所をしめて、磐石の重みをくわえた。それをだれかと見れば、さっき、呂宋兵衛や昌仙とともに、ここにいた可児才蔵である。

安土から選ばれてきた可児才蔵とわかってみれば、なるほど、竹童が、つかまれた足を離せなかったのもむりではない。