Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 106 caractères · 292 écrans
いやがるお秋に、あんな仕事をさしていたんだというから」
「ね、その通りでしょう、親分」
「だが、あの日の朝、お秋の着物にドブ泥の付いていたことに気が付かなかったかい」
平次はそんな事まで見ていたのです。
「お徳の死骸を見て、びっくりして抱き上げたんですもの、溝泥も血も付きますよ」
「もういい、――今日は少し変だぜ、八」
平次は苦笑いして、鉾を納めました。
「でも、これだけは聞いて下さい、親分。お秋は丑松を嫌ってはいるが、捨児を拾って育てられた恩があるから、蔭じゃ丑松を庇っていますぜ。お徳はこの三年ばかり前に顔を出した女で、お秋に身投げの狂言を仕込み、丑松を抱きこんで嫌がるのを無理にやらせた女だ。お秋とは人柄が違いますよ」
ガラッ八は日頃に似気なく調べが届きます。
「よく聞き込んだね、八」
「それほどでもありませんよ」
「とにかく、お徳の殺されたのは暁方だ。その時刻に、丑松がどこに居たか、もう一度突っ込んでみるとしよう。それからお秋の行方は江戸中に網を張って捜さなきゃなるまい。あの娘が下手人でも、下手人でなくとも――」
「…………」
あとの一句が、八五郎には気に入らない様子でした。