Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 106 caractères · 292 écrans
なんでも一年ばかり前に、日光山御造営のことで間違いがあったとかで、行方不明になったはずだが、たれでも知ってるよ」
「その七兵衛の義理の弟――半三郎というのが今の主人で、相変わらず材木屋をやっているが、昔のようなことはありません。――ところで、その先代七兵衛の娘に、おさめさんという、とって十八になる娘がある。母親は三年前に亡くなり父親は一年前から行方知れず、叔父の半三郎の厄介になっているが、近ごろはいろいろのわけがあるらしく、花町の江島屋を出て、父親の七兵衛が好きだった、亀戸の天神様の近く、亀戸町のたんぼの寮に一人でさびしく暮らしている、――というが、それが大した良い娘で」
「お前にいわせると年ごろの娘は皆んな美人だ」
「ところで、この間亀戸の天神様へ初もうでに行ったとき、――今年の恵方は東の方でしょう、久し振りに臥龍梅でも見ようと、たんぼ道を入ると、江島屋の寮の庭へ出た。私と一緒に行ったのは三つ目の竹の野郎で、――あとで聞くと、かねて銭形の親分か、その子分の八五郎を誘って来るようにと、江島屋のお嬢さんに頼まれていたんですって」
「で?」
「竹の野郎は、銭形の親分には言いにくいからと、あっしで間に合わせたと言いますがね、間に合わせは気になるじゃありませんか」