Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 106 caractères · 292 écrans
それは小判でも千両箱でもなく、荒むしろにつつんだ人骨、半ばさらされた、浅ましい死骸ではありませんか。
野次馬の大群はドッとちりました。
「八、江島屋七兵衛殺しの下手人、半三郎を逃すな」
平次は声を掛けると、
「御用ッ」
八五郎は猟犬のように飛びついて、威張り返っている半三郎を取って押さえたことはいうまでもありません。
「…………」
振り返ると、縁側に降りた先代の娘のおさめは、平次の方をふし拝んでおります。何が何やら、わけもわからぬ野次馬は、八五郎の声に驚いて夕やみの中にバラバラと散って行きます。
*
「これは一体どうしたことなんです親分」
半三郎を土地の御用聞に引渡して帰る途、八五郎はたずねました。
「一年前の日光山御造営の間違いは、半三郎のこしらえ事だったのさ、あとで七兵衛の無実はわかったが、その時はもう七兵衛は行方知れずで、江島屋は半三郎が乗取っていたのだよ。娘のおさめは、父親が半三郎に殺されたに違いないと思い、――一年前寮へ半三郎と一緒に来たっきりから行方知れずになったので、裏の石灯籠の下の土まんじゅうが怪しいとにらんだ。小娘の力ではそれを掘るわけに行かず、その上近所には半三郎がにらんでいる、そこで、へんな謎をこしらえてお前を呼寄せて、謎を解かせた上、石灯籠の下を掘らせたのだよ。