Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 562 caractères · 291 écrans

Aozora Bunko

身体の恰好から、頬冠りも、股引も」

「そんな事もあるだろう。それからどうした」

「そのうちに、大旦那が死ぬ騒ぎが始まると、どこともなく行ってしまいましたよ」

「その乞食と使い屋は同じ顔か」

「それが不思議なんで、着物はよく似ていましたが、顔がまるっきり別なんで、先の使いは髯なんかなかったようですよ」

「髯は付けられるな。小僧さん」

「ヘエ――」

「その男が――誰かに似てはいなかったかい。譬えば、丸屋の旦那とか――」

平次は大変な事を言い出します。

「そんな事はありませんよ、親分」

「よしよし、物の譬えを言ったまでだ」

平次はそう言うと、四方に眼を配って、自分を取巻く家の中の空気への反応を調べている様子でしたが、大した事がなかったものか、その足ですぐ町内の本道(内科医)を訪ねました。

「昨夜の薬は判りましたかえ」

「何でもない。これは白山千鳥の根と烏瓜を粉末にして、外に二つ三つの薬味を併せたただの痛み止めですよ」

医者の言うことは少し予想外でした。

「南蛮の薬でしょうか」

「いや、漢方のありふれた薬だ。その代りこれなら馬の糧食ほど呑んでも大した毒にならない」

「長崎でなきゃないといったようなもので――」