Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 562 caractères · 291 écrans
「と言うと」
「私が深川で稼いでいると、あの恐ろしい強盗が深川を荒し廻り、浅草下谷へ来ると、やはりそこへ付き纏い、神田日本橋だけ流すと、神田日本橋へ付いて来ます。世間様の思惑より、これでは私が怖くてたまりません。それに近頃は、貰いも少なくなり、流して歩いても、皆んな変な眼で見るようで、病身の親を抱えて、これでは暮しになりません。いっそ上方へでも行こうかと思いますが、病人があっては、それもままにならず、本当に困っております」
「フーム」
「親分さん、これは一体どうしたらいいものでございましょう」
「…………」
お島は思い入った様子でこんな事を言うのでした。
「それは気の毒だ、――が、もう少し『疾風』のやり口が判っていないと、手のつけようがない」
「これなどは良い証拠じゃございませんか」
お島はそう言いながら、後ろへ手を伸すと、針箱の中から贋物ながら蜀紅の錦で作った、守り袋を取出して、平次の前へ押しやりました。
「おや、神田皆川町たから屋太兵衛倅和太郎、甲辰歳潤五月生――」
守り袋の中の臍の緒書を読んだ、平次の方が驚きました。
「そんな物が今朝家の中へ投げ込んでありました」