Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 179 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

「俺は大方察したが、お町が殺したという証拠は一つもない、それに、男に捨てられたお町の心持がいじらしかった――万一自害するような事があってはならぬと思い、それとなく戒めた上、八五郎を付けておいたが、やはりその晩身投げをしてしまった。可哀想だが、俺には救いようがなかったのだよ」

「…………」

「それから、お前が出て来た。妹の敵を討つつもりで、本心にもない厚化粧に浮身をやつし、町内の若い者を集めて、駒次郎の気を引いた、――浮気な駒次郎はお才を振り捨ててお前のところへ来たが、女郎蜘蛛の網に掛った虫のように、どうすることも出来なくなったのだ」

「…………」

「物置の前で逢引をした晩、井戸端に勝蔵が忘れて行った庖丁を見ると、お前は急に駒次郎を殺す気になった。抱き付いてくるのを、自由にされるような振りをして、背後から庖丁の手を廻して、喉から後ろへ存分に斬った」

「…………」

「朝顔の垣を踏み倒すのが可哀想になって、お前は廻り道してここへ逃げ帰り、血だらけになった着物を始末し、白粉も紅も洗い落して、元のお勢になった」

「…………」

「どうだ、違ったところがあるか」

平次の話は微に入り細を穿ちました。