Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 179 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

と言う言葉を、何の智恵もなく、こわれた機械のように繰り返しております。

「ガラッ八、俺にこんなものを見せる気かい」

平次はさすがに立ち止まりました。この怪奇な空気に、少し当てられ気味でしょう、好い男の眉が、心持顰みます。

「親分、だまされたと思って入って御覧なさい。そりゃ面白いから――」

ガラッ八は、平次の手を引くようにして、一歩、小屋の中へ入りました。

中は五六十坪、筵張りの見世物にしては広い方ですが、その真ん中に、十坪あまりの真四角な水槽を据えて、少し不透明な水が満々と湛えてあります。今の言葉で言うプール、昔はそんな事を言いませんが、小屋の粗末なのに似ず、これだけは、まことに厳重です。

水槽の上が小さい舞台になって、その上に、お松、お村という二人の美女――これが一座の花形で、床几に腰を掛け、紫の対の小袖に、赤い帯を締め、お松は三味線を鳴らし、お村は篠笛を吹いております。

どちらも十八九、どうかしたら二十ぐらいでしょう。讃州志度から伴れて来た海女というにしては、恐ろしい美人です。お松はややほっそりして上品な顔立、お村は脂の乗った豊艶な身体、どちらも、明眸皓歯、白粉っ気も何にもないのに五体から健康な魅力を発散するような美しさ、江戸中の見世物の人気をさらったというのも無理はありません。