Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 179 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

「不思議なことに、綱吉の野郎と、水茶屋のお常を張り合っている男に、露月町の大工の棟梁で、辰五郎というのがあるんだよ」

「えッ」

「ちょいと意地の強い男でね。カッとするとずいぶん人ぐらいは殺し兼ねねえ野郎だ。鑿で綱吉を殺すような人間は、――そう言っちゃ何だが、お前の親分の銭形の平次が鬼鹿毛に乗って来たって、露月町の辰五郎の外にあるわけはねえ」

「柴井町の親分、それはお前さん、鑑定違いじゃありませんか。辰五郎はお常の阿魔に気があるにしたところで、人を殺すような大それた事の出来る人間じゃねえ――」

「な、な、何だと。黙って聞いていりゃ、イヤに辰五郎の肩を持つじゃねえか」

「そんなわけじゃありませんがね、柴井町の――」

「えッ、黙って引込んでいやがれ。手前なんかの知ったこっちゃねえ。口惜しかったら、神田へ飛んで帰って、親分の平次にそう言え。柴井町の友次郎は、この八五郎がしばらく冷飯を食っていた、露月町の辰五郎棟梁を縛るかも知れません――とな。解ったか、ガラッ八」

それまで知っていられては、返す言葉もありませんし、友次郎の剣幕の凄まじさにも、折から係り同心の駆けつけたのにも驚いたわけではありませんが、ちょうど、いじめっ児に打たれた子供が、母親の許へ泣きながら帰って行くように、ガラッ八は妙に涙ぐましい心持になって、神田へ、一足飛び