Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
私にはあなたがハズミに乗って機械的に為られたと思う外、ドウもあなたのお心持が分かりません。全く正気の沙汰とは思われかねるのです。莫斯科の小店なぞに切々と売溜の金勘定ばかりして居るかみさんのマシューリナ、カテーリナならいざ知らず、世界のトルストイの夫人の挙動としては、よく云えばあまりに謙遜な、正しく云えばあまりに信仰がない鄙い話ではありますまい乎。私は先生の心中が思われて、つらくてなりません。昔先生が命をかけて惚れられた美しい素直なソフィ嬢は、斯様な心の香の褪った老伯爵夫人になってしまわれたのでしょう乎。其れから先生逝去後の御家の挙動は如何です? 私はしば/\叫びました、先生も先生だ、何故先生は彼様な烈しい最後の手段を取らずに、犠牲となって穏に家庭に死ぬることが出来なかっただろう乎、あまりに我強い先生であると。然し此は先生がトルストイである事を忘れたからの叫びです。誰にでも其人相応の生き様があり、また其人相応の死に様があります。トルストイの様な人でトルストイの様な境遇にある者は、彼様な断末魔が当然で且自然であります。少しも無理は無い。余人にあっては兎も角も、先生にあっては彼様でなくては生の結末がつかぬのです。