Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
ヤスナヤ、ポリヤナの未亡人へ
一
*
其後ふっつりM君の消息を聞かなかったが、翌年ある日の新聞に、M君が安心を求む可く妻子を捨てゝ京都山科の天華香洞に奔った事を報じてあった。間もなく君は東京に帰って来たと見え、ある雑誌に君が出家の感想を見たが、やがて君が死去の報は伝えられた。
見神の一義に君は到頭精力を傾注せずに居られなくなったのである。而して生涯の大事、生存の目的を果したので、君は軽く肉の衣を脱いだのであろう。
ヤスナヤ、ポリヤナの未亡人へ
一
夫人。
私は夙に手紙を差上げねばならなかったのでした。実は幾回も幾回もペンを執ったのでした。ペンを執りは執りながら、如何しても書くことが出来なかったのです。今日、ビルコフさんの書いた故先生小伝の英訳を見て居ましたら、丁度先生の逝去六週間前に撮影されたと云う先生とあなたの写真が出て居ました。熟々見て居る内に、私の眼は霞んで来ました。嗚呼ものが言いたい! 話がしたい! 然し先生は最早霊です。私の拙い言葉を仮らずとも、先生と話すことが出来ます。書くならあなたに書かねばならぬ。そこで此手紙を書きます。私はうちつけに書きます。万事直截其ものでお出のあなたは、私が心底から申すことを容して下さるだろうと思います。