Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
田圃の簑笠
雨がぼと/\頭上のトタンをたゝく。ランプが※々ともえる。
うき草の訳者二葉亭は印度洋で死んだ。原著者のツルゲーネフは夙に死んだ。然しルヂンは生きて居る。ナタリーも生きて居る。アレキサンドラも、ビカソーフも、バンタレフスキーもワルインツオフも生きて居る。
人生短、芸術千古。
(明治四十二年 六月十五日)
田圃の簑笠
朝から驟雨性の雨がざあと降って来たり、繊い雨が煙ったり、蛞蝓が縁に上り、井戸縁に黄な菌が生えて、畳の上に居ても腹の底まで滲み通りそうな湿っぽい日。
今日も庭の百日紅の梢に蛇が居る。何処かの杉の森で梟がごろ/\咽を鳴らして居る。麦が収められて、緑暗い村々に、微しの明るさを見せるのは卵色の栗の花である。
蛙の声の間々に、たぶ/\、じゃぶ/\田圃に響がする。見れば簑笠がいくつも田に働いて居る。遠く見れば水戸様の饌にのりそうな農人形が、膝まで泥に踏み込んで、柄の長い馬鍬を泥に打込んでは曳やっと捏ね、また打込んでは曳やっとひく。他所では馬に引かす犁を重そうに人間が引張って、牛か馬の様に泥水の中を踏み込み/\ひいて行く。労力其ものゝ画姿を見る様で、気の毒すぎて馬鹿※(二の字点、1-2-22)※(二の字点、1-2-22)しく、腹が立つ。