Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
つゆ霽れ
有たぬ者
今日はからりと霽れて、歓ばしい日光の代になった。待ちかねた様に蝉が高音をあげる。ほやり/\水蒸気立つ土には樹影黒々と落ち、処女の袖の様に青々と晴れた空には、夏雲が白く光る。戸、障子、窓の限りを開放して存分に日光と風とを容れる。
今日の晴を待ちつけた農家は、小踊りして、麦うちをはじめた。東でもばた/\、西でもばったばた。東の辰さんの家では、形は小さいが気前の好い男振りの好い岩公が音頭とりで、「人里はなれた三軒屋でも、ソレ、住めば都の風が吹ゥくゥ、ドッコイ」歌声賑やかにばったばた。北の金さん宅は口の重い人達ばかり、家族中で歌の一つも歌おうと云う稲公は砲兵に、春っ子は小学校に往って居るので、爺、長男長女、三男の四人、歌は歌わぬかわり長男の音公が時々「ヨウ」と懸声に勢をつけて、規則正しくばったばた。西も東も南も北も勇ましい歓喜の勝鬨。聞くからに心が躍る。
つゆ霽れやたう/\/\と麦を撲つ
(明治四十三年 六月二十九日)
有たぬ者
新宿八王子間の電車線路工事が始まって、大勢の土方が入り込み、村は連日戒厳令の下にでも住む様に兢々として居る。
天下無敵の強者と云えば、土方人足は其一であろう。