Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate

Aozora Bunko

三

斯様な記憶から、趣味としての田園生活は、久しく彼を引きつけて居たのであった。

三

青山高樹町の家をぶらりと出た彼等夫婦は、まだ工事中の玉川電鉄の線路を三軒茶屋まで歩いた。唯有る饂飩屋に腰かけて、昼飯がわりに饂飩を食った。松陰神社で旧知の世田ヶ谷往還を世田ヶ谷宿のはずれまで歩き、交番に聞いて、地蔵尊の道しるべから北へ里道に切れ込んだ。余程往って最早千歳村であろ、まだかまだかとしば/\会う人毎に聞いたが、中々村へは来なかった。妻は靴に足をくわれて歩行に難む。農家に入って草履を求めたが、無いと云う。漸く小さな流れに出た。流れに沿うて、腰硝子の障子など立てた瀟洒とした草葺の小家がある。ドウダンが美しく紅葉して居る。此処は最早千歳村で、彼風流な草葺は村役場の書記をして居る人の家であった。彼様な家を、と彼等は思った。

会堂がありますか、耶蘇教信者がありますか、とある家に寄ってきいたら、洗濯して居たかみさんが隣のかみさんと顔見合わして、「粕谷だね」と云った。粕谷さんの宅は何方と云うたら、かみさんはふッと噴き出して、「粕谷た人の名でねェだよ、粕谷って処だよ」と笑って、粕谷の石山と云う人が耶蘇教信者だと教えてくれた。