Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
此萩の花ざかりに駒の悠遊する画趣が想われ、こんな所に生活する彼等が羨ましくなった。そこで余等も馬に劣らじと鼻孔を開いて初秋高原清爽の気を存分に吸いつゝ、或は関翁と打語らい、或は黙して四辺の景色を眺めつゝ行く。南の方は軍馬補充部の山又山狐色の波をうち、北は斗満の谷一帯木々の色すでに六分の秋を染めて居る。ふりかえって東を見れば、※別谷を劃るヱンベツの山々を踏まえて、釧路の雄阿寒、雌阿寒が、一は筍のよう、他は菅笠のような容をして濃碧の色くっきりと秋空に聳えて居る。やゝ行って、倒れた楢の大木に腰うちかけ、一休してまた行く。高原漸く蹙って、北の片岨には雑木にまじって山桜の紅葉したのが見える。桜花見にはいつも此処へ来る、と関翁語る。
やがて放牧場の西端に来た。直ぐ眼下に白樺の簇立する谷がある。小さな人家一つ二つ。煙が立って居る。それからずっと西の方は、斗満上流の奥深く針葉樹を語る印度藍色の山又山重なり重なって、秋の朝日に菫色の微笑を浮べて居る。余等はやゝ久しく恍惚として眺め入った。あゝ彼の奥にこそ玉の如き斗満の水源はあるのだ。「うき事に久しく耐ふる人あらば、共に眺めんキトウスの月」