Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

香の物は、なるべくたくさんの種類がはいっているのがいいそうである。

ぽっぽっと、湯気の立つ皿の上をながめて、彼は、まだ食べない先から、盛に、ごくりごくりと唾をのみこんでいる。

こうして用意がすっかり出来る。そこで彼は大きなため息を二つ三つして、はじめて瀬戸物製の大きなスプーンを左手に握るのである。彼は、左ききである。

「ああ、これゃ熱くて、口の中が火になるぞ!」

彼は、頬をふくらませて、皿の上にもうもうと立昇る白い湯気を、ふうっと吹き、そうして山のように盛上ったライスカレーへ、左手に握った瀬戸物のスプーンをぐさりと突立てるのである。あとはただ夢中で、馬のように食う。――これをやると、佐々の頭は、急にたいへんによくなるそうである。

当人はそれでいいが、迷惑をするのは机を並べている同僚だ。なにしろ、これだけのカレー料理を、佐々は自分の机の上で作るのである。誰がなんと言っても、彼は、断然自分の机の上で作る。そのために、彼のカレー料理が始ると、捜査課の中は、カレーのにおいがぷんぷんする。時には、警視庁の建物全体がカレーくさくなる。

佐々刑事の自席料理のため、恐るべきカレーの毒ガスが、警視庁のどの部屋といわず、どの廊下といわず、はいこんでいくのであるから、これまで幾度も問題になった。