Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
65 二つの月
そうしないと、われわれ地球の人間は息が苦しくなる。火星の表面では、空気が少いのだからなあ」
「ああ、すると、これは酸素を出すマスクですね」
「そうだ。このかぶとの横に、耳のような筒が左右にぶらさがっているが、この中には固形酸素がはいっているのだ。その上にある弁を動かせば、かぶとの中に出てくる酸素の量がかわるから、好きなようにやってみるがいい」
博士はそれから、かぶとを二人にかぶらせて、かぶりかたを教えたり、弁の動かしかたを教えたりした。
「どうだ、わかったか」
「ええ、わかりました。しかし、この重いかぶとをかぶると、僕は歩けないなあ。子供用のかぶとはないのですか。これは大人用でしょう」
と、千二は困った顔だ。
「いや、子供用というのはない。用意してなかったのだ。しかし、見かけは重いが、火星の上ではそんなに重くはないよ」
大空艇は、流星のように火星の表面へ落ちていった。
「あと三時間で着陸だ」
と、博士は言った。
火星は、いつの間にかどんどん大きくなり、そのころには、もう、たらいぐらいの大きさになっていた。実に、どんどん早く大きくなる。
大空艇は、かなりものすごい落下速度を出しているが、速度の変りかたがうまくいっているので、からだには、あまりこたえない。