Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
31 火星人
新田先生は、そんな相談をかけられても、返事をすることは出来ない。先生は、この山梨県の地主でも何でもないのだから。
「そんな相談を受けても、私にはとりきめる力がありませんよ」
先生は、正直に怪人丸木に返事をした。
すると丸木は、むっとしたようであった。
「なぜ、とりきめが出来ないのかね」
丸木は、時々らんぼうな口のききかたをする。
「私は、そんなことに力のない一国民ですからねえ」
「そんなことはない」
と、丸木は強く言いきった。
「我々は、君を人間の代表として、相談をしているのだ。力があるもないも、もう一箇月もすれば、地球の人類は、誰も彼も、なくなってしまうではないか。君は人間だろう。人間なら、人間として、りっぱに我々に返事が出来るはずだ」
どうもよく、丸木の言っていることが、のみこめないが、火星人は、人間界のことなら、どの人間に相談してもいいのだと、思っているらしかった。
先生は、はからずも人間の代表に選ばれて、むしろ、たいへんめいわくだった。
どうしたものかと、なやみながら、ふと前を見ると、怪人丸木のまわりには、いつの間にか例のドラム缶に、細い手足をはやしたような火星人が、たくさん集って来て、しきりにこっちを見ている。