Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
56 負け戦
(ふん、きのうは人間隊のために、すっかりやられてしまったかと思ったよ。あのまま、こっちへ人間隊に来られると、こっちも、かなり苦戦におちいったかも知れん。人間隊が退却してくれて、幸いだった)
と、丸木は、きのうのことを思い出して、ふふふふと、うす笑いをした。
千二少年は、丸木の身のまわりを、かたづけて出ていこうとした。それを見ていた丸木は、
「おい千二、ちょっと待て」
「はい、兵団長」
千二少年は、あいかわらず、丸木のため電気帽をかぶらされ、電波囚人となっているから、何でも丸木の命令にしたがう外ない。
「お前、きょうは顔色が悪いが、どうかしやしないか」
丸木は、めずらしく少年に、やさしい言葉をかけた。
「はい。けさから頭が、われるように痛いので、こまっています」
「なに、頭がわれるように痛いか」
丸木は、何か考えていたが、やがてうなずき、
「電気帽で、あまりきつく、この少年の脳をしばったせいかも知れん。千二に今死なれては、おれは困る。じゃあ、すこしゆるめてやるかな」
とひとりごとを言って、千二のそばへ近づくと、電気帽に手をかけた。
「あ、痛っ、痛い痛い」
千二が飛上った。