Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
六
可なりの生活をして居ながら、銭になると云えば、井浚えでも屋根葺の手伝でも何でもする隣字の九右衛門爺さんは、此雹に畑を見舞われ、失望し切って蒲団をかぶって寝てしもうた。ゾラの小説「土」に、ある慾深の若い百姓が雹に降られて天に向って拳をふり上げ、「何ちゅう事をしくさるか」と怒鳴るところがあるが、無理はない。此辺では「雹乱」と云って、雹は戦争よりも恐れられる。そこで雹祭をする。榛名様に願をかける。然し榛名様も、鎮守の八幡も、如何ともしかね玉う場合がある。出水の患が無い此村も、雹の賜物は折々受けねばならぬ。村の天に納める租税である。
六
六月になった。麦秋である。「富士一つ埋み残して青葉かな」其青葉の青闇い間々を、熟れた麦が一面日の出の様に明るくする。陽暦六月は「農攻五月急於弦」と云う農家の五月だ。農家の戦争で最劇戦は六月である。六月初旬は、小学校も臨時農繁休をする。猫の手でも使いたい時だ。子供一人、ドウして中々馬鹿にはならぬ。初旬には最早蚕が上るのだ。中旬には大麦、下旬には小麦を苅るのだ。
最早梅雨に入って、じめ/\した日がつゞく。簑笠で田も植えねばならぬ。