Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Leggi 平の将門 (たいらのまさかど) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 232.193 caratteri · 463 schermate
老獣
それは見るまに、官衙の廂から廂へ、大きな焔の波濤をなし、常陸勢は、たちまち混乱に陥ちてしまった。大書庫や貢税倉の棟からも、どす赤い焔が、唸りをたてて噴き始めた。
「――裏切だ。味方のうちから、寝返った者があるぞ」
火焔に染まった赤い大地を、こう呼ばわり呼ばわり、戟を躍らせながら、駈け廻っている、七、八人の兵があった。常陸方は誰あってそれを敵の忍びと疑っていなかった。ところが、やがて打ち破られた門から外へ向って、火旋風と共に走り出して来たのを見ると、それは不死人が都から連れて来た手下の禿鷹、蜘蛛太、穴彦などという一連の出没自在な剽盗仲間であった。
老獣
国庁の兵火を見捨てて、山づたいに、常陸から下野へ逃げ奔った貞盛の主従が、秀郷を頼って、やがて赤城山麓の田原の館に辿り着いたのは、十二月に入ったばかりの寒い日だった。
押領使藤原秀郷は、家人からそう聞くと、
「――おう。来たか」
と、予期していたもののように頷いた。
だが、すぐに会おうとはいわなかった。
右手の中指を、頬のクボに当てて考え込む容子は、たとえば、狡智に長けた老獣が、餌物を爪で抑えながら、さてどう肉を捌いて食おうかとしているような余裕とほくそ笑みをつつんでいる。