Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

「それとも、なにか少年に関係した事件はなかったろうか」

「そうですねえ――」

さすがに、大江山課長は、目のつけどころがちがう。千二少年が、何者かにさらわれたと知ると、すぐさま、捜査の糸口をつまみ出した。

「さあ、今日管下に起った事件の中で、少年に関係があった事件と言いますと、皆で三件あります」

と、佐々刑事が、主任の机の上から帳面を持って来た。

一同は、その帳面の方へ、頭をよせる。

「まず第一は、午前八時、名前のわからない十二、三歳の少年が、電車にはねとばされそうになった小学校一年生の女生徒を、踏切で助けようとして自分がはねとばされ、重傷を負いました。これは小田急沿線登戸附近の出来事です」

「それはちがうね」

と、大江山課長は一言で、首を横に振った。

「は、ちがいますか」

「時間が午前八時では、千二少年は、まだ外に出ていないではないか」

正にその通りである。

その時刻なら千二少年は、まだ警視庁の留置場にいた。

「なるほど。これは私としたことが、ぼんやりしていました」

と、佐々は頭をかきながら、また帳面をめくった。

「はい、ありました。これは午後一時です。十四歳になる竜田良一と名乗る少年が、リヤカーに乗ったまま、昭和通で自動車に衝突、直ちに病院にはいりましたが、この原因は、信号を無視したためです。