Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

動いて、割れる床!

蟻田博士の秘密室には、こんな思いがけない仕掛があったのだ。博士は、床に錠前をかけておいたのでは、合鍵などをつかって人にあけられるのを恐れるあまり、こうした暗号のような仕掛をつくっておいたのだ。

床は、いつしか、動かなくなった。ぎいーっ、ぎいーっという歯車のきしる音も、今は聞えなくなった。そうして、だだっぴろいこの秘密室の床の上には、まん中のところに、ぽっかりと四角な穴が取残されていたのであった。

新田先生は、しずかに、柱時計の下から体を動かして、壁にそって、千二のところまで、ぐるっとまわって来た。

「どうだ、千二君。さぞ驚いたろうね」

新田先生は、千二が、どんなにびっくりしたかと、それが心配になって、やさしくそばへ近よったのであった。

「ああ、先生。僕、大丈夫です。けれども、あまり思いがけないことが起ったので、はじめは胸がどきどきしました」

「そうだろうね。あの柱時計が、たいへんな仕掛になっていたのだ。とうとう床がひらいたよ。博士は、なかなか用心ぶかい」

「先生、床の下には、何があるんでしょうか」

「さあ、何があるか、先生には、まだよくわからない。