Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

千二少年は、丸木につれられて行ったんだが、ここで見かけなかったでしょうか」

先生はどこまでも教え子の千二のことを、心配しているのだった。これも先生なればこそで、まことにありがたいことであった。

佐々刑事は、首を左右に振って、

「見かけなかったねえ」

「いないのでしょうか。一体、千二少年はどうしたんだろうな」

先生の目は、憂いに曇った。

「千二の行方も捜さなければならんが」と佐々刑事は言って、

「わしが課長から命ぜられていて、まだ果してないのは、蟻田博士が去年の大地震以来、どうなったということだ。君はその後、蟻田博士と会ったことがあるかね」

「いや、どういたしまして……」

と、新田先生は首を振って、

「何しろ私はあの大地震以来、つい先ごろまで、病院のベッドに寝ていたんですからねえ」

「ふん、なるほど。考えてみればあの大地震というやつが、我々の仕事をどのくらい邪魔したか知れない。いや、こんなぐちを、今言ってみても仕方がないがね。まあいいや。どんな災難であろうと、困ったことであろうと、もうおどろくものか」

佐々刑事は、立上った。

丸木の顔に似せた面をかぶり、黒い眼鏡をかけると、全く丸木そっくりに見える。