Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

だけれど、まだいくぶんは気がしっかりしていた。彼は、かなりよっぱらっていたこともおぼえていたし、また、電柱のそばで電柱と話をしていたようにも、おぼろげながら思い出すのであった。

ところが、そのうちに、どこからか、足でも引きずっているような音が聞え、それが自分のそばへ近づいて来ることも知っていたのだ。彼は後へふり向こうとしたが、体が言うことをきかなかった。何しろあまりよっぱらっているので……。

その時、彼は急にからだを引きあげられたように思った。エレベーターが、こんなところにあったかななどと、へんなことを思った。

ばさり! ぱたん!

そんな音が聞えたように思う。

すると彼は、にわかに息ぐるしくなった。が、彼の体は、ひとりでゆらゆらとゆれはじめた。何か乗物に乗っているような気がするのであった。

その時へんなにおいがした。一体なんのにおいであろうかと彼は考えていた。

しばらくすると、その乗物がぱたりととまった。すると、乗物の窓がぱたんとあいて、人の顔がのぞきこんだ。それは火星人の顔であったのだが、そんなことには気がつかなかった。

(こんな年よりはだめだ! どこかへ捨ててしまおう)