Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

5 あ、火星の生物!

などと、自分も人間のくせに、人間の悪口を言ったのを、たいへん変に感じた。

「どうだ、千二。体に元気が出て来たろう」

「えっ」

言われて気がついた。なるほど、さっきまで、手足が抜けるようにだるかったのに、今はすっかりなおってしまった。そうして筋肉がひきしまって、その場にぴょんと飛上りたいほどの気持だった。

「ほう、これは不思議だ」

と、千二が目をぱちくりさせると、

「さあ、千二。さあ起きろ、起きろ」

「起きろと言っても、僕は縛られているんです。起上れるものですか」

「それはもう解いたよ。起きろ。起きてこれからすぐ、買物にいくんだ」

丸木は、心得顔に言った。

5 あ、火星の生物!

丸木の言ったことはうそではなかった。まさか起上れないだろうと思って、千二は、ためしに首をもたげた。すると、ちゃんと首が上るのだった。

おやおや、不思議だと思い、今度は両手をついて、上半身を起してみると、なるほどちゃんと上半身が起上った。(あっ、いつの間に、縄を解いたのかしら)

飛起きて、千二は足元を見まわした。彼のからだを縛っていた縄が、そこらに落ちているだろうと思ったのである。

だが、足元には、細紐一本すら、落ちてはいなかった。